筆者はプロ向けのセミナーだけでなく「雑貨業界入門」と題した雑貨ビジネスのガイダンスセミナーも開催し、雑貨ビジネスに関心がある(アマチュアの)方々からの様々な相談に対応している。
その内容は「雑貨店を経営したい」、「雑貨企業でバイヤーとして働きたい」、「趣味の手づくり雑貨を販売したい」など。素朴で無邪気なものから、リアルな事業計画まで。雑貨への思い入れを込めた夢、計画を聞くことは大変ながらも楽しい機会でもある。
やってみたい、親しみやすい、という良いイメージから雑貨に関わるビジネスに興味を持つ人がほとんど。「楽しさ」「素敵さ」を提案する業界としては面目躍如だろう。
雑貨ビジネスに興味を持つ人の増減の推移は、雑貨業界の人気のバロメーター。その数が依然多いということは、業界の明るい将来を感じさせる。
最近、目立つのが60歳前後の方からの起業の問い合わせや相談。他分野の経営者、サラリーマン、主婦、公務員などの人生(職務)経験を経て、新たに雑貨ビジネスに挑戦しようとするその様は、実にエネルギッシュ。
リスクを必要以上に恐れる傾向の今の若年層(30代等)にはない、ゆとり(経済的、精神的な)と旺盛な好奇心やダイナミックな決断。豊かな人生経験に基づいた、慎重かつしたたかな折衝力は頼もしい。
今回は、団塊世代の方の雑貨ビジネスへの挑戦をテーマに、縁あって筆者がプロデュースをサポートした“2人のマダム”のブランド起業のケースを紹介したい……つづきはこちら 後編 要パスワード