筆者は“雑貨”ビジネスに対するコンサルティングを生業としている。もちろん、“雑貨”と言っても行政などで定義されている「雑貨工業品」、ホームセンター、スーパーマーケットなどで、「日用雑貨」として扱われている商品群のことではない。
その時代や流行、仕入れ手や作り手のこだわりとねらいを強く反映した高付加価値(感性に訴える)商品群を中心とした“雑貨”。お客様に「かわいい(かっこいい)」「お洒落」「珍しい」「新しい」「楽しい」と支持され購入される商品と言い換えても良いだろう。(例えば本誌で扱われているような商品群(例えばインターナショナル・ギフト・ショーで展示されているような商品群)。
そういった商品を扱っている(扱おうとしている)企業(製造、流通他)に対して各種の助言や指導を行っている。
寡聞にして「雑貨専門のコンサルタント」と名乗っている人や企業を他に知らないが、多分日本で筆者だけが使用している名称だろう。珍しいためか、ちょっと奇異(笑)に思われる場合もあるが、当人はいたって真っ当に相談者(クライアント)の雑貨ビジネスの成功の為に誠心誠意、尽くしているつもりである。
14年というコンサルティング歴は、まだ自慢できるほどの長いものではないが、様々な立場のクライアントから持ち込まれる相談内容のバラエティの豊富さとユニークさはここに書き記す価値がありそうである。
今回、次回と筆者がコンサルタントとして、今まで依頼された様々な事例の中から、比較的多い内容、興味深い相談例や印象に残る経過をたどった指導例を取りあげてみたい。