雑貨ショップ開業の理由
ファッションや流行に敏感な女性に「雑貨ショップ(雑貨屋さん)は好きですか?」と聞くと、ほぼ100% に近い割合で「好きです」「興味があります」「よく行きます」などの答えが返ってくる。
そして、「自分で雑貨屋さんをやってみたいですか?」と聞くと「やりたい」「面白そう」などの答えが、決して少なくはない割合で返ってくる。
「なんとなく」「楽しそう」などのフワフワとした理由も含まれるが、雑貨ショップのオーナーは、今や多くの女性のあこがれの職業である。
雑貨ショップ開業の為のセミナーや講座も、公的機関主催の開業の事務手続をテーマとしたものから民間企業が販促の為に行っているようなものまでと、様々な機会があり、どれも一定の成果をあげているようだ。
初学者の為の内容はベテランにも有用
筆者も雑貨ショップ開業の為のセミナー『雑貨の学校®』を99 年より主宰しているが、受講者の意識の高さとその取組みの熱心さは年々、増すばかりである。
重ねて、拙著の話で恐縮だが、01 年に上梓した運営の為の本「雑貨ショップの処方箋」、04 年の開業の為の本「はじめる雑貨屋さん」も版を重ね続けている(改訂版含め現在12 刷)。
それらは、やわらかいタイトルからもわかるように新米オーナーと若いサラリーマン、OL、主婦などの流通(小売)業や雑貨(を扱った)ビジネスの経験のない、開業志望者を読者に想定したものだ。
しかし、発売してみると、思いがけず中高年や他業種店のベテラン経営者などの読者も多く、雑貨ショップに興味を持つ人々の層の幅広さを実感する
ことになった。
人気の起業独立スタイルである小規模な雑貨の小売店。何が、彼らを惹きつけているのかを考えたい。
商品、業種の認知とあこがれ
アフタヌーンティー(株式会社サザビーリーグ)やフランフラン(株式会社バルス)、ヴィレッジヴァンガード(株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーション)など雑貨ショップ(売場)を擁する企業が華やかな業績をあげていることで、「雑貨商品」への好感をともなった認知が広がったこと。
主婦や元OL、脱サラ青年が開いた小振りな雑貨ショップがマスコミなどに多く取りあげられ、たいそう素敵に見えること。
商品のセレクトや店舗デザインで……
続きは雑貨力本書にて